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湿式送風機

湿式送風機は、水滴やミストを多く含む湿潤ガスを安全かつ安定的に搬送するために設計された送風機であり、湿式スクラバーや湿式集じん装置、ガス洗浄塔などと組み合わせて使用されます。乾式集じんでは対応が難しい微細粉じんや粘着性粉じん、可燃性粉じん、溶解性ガスなどを処理する際、湿式処理方式が採用されることが多く、その際に湿潤ガスを搬送する役割を担うのが湿式送風機です。鉱山やトンネル、冶金工場、化学工業などでは、粉じんと有害ガスを同時に処理する手段として湿式集じんシステムが導入されており、湿式送風機はその中核機器として重要な位置を占めています。

湿式送風機は、ガス中に水滴やスラリー状の粒子が含まれることを前提としているため、ケーシングや羽根車が水分や腐食性成分に長時間さらされる環境に耐えなければなりません。そのため、材質にはステンレス鋼や耐食合金が多く採用され、流路形状には液溜まりや堆積が発生しにくい構造が求められます。また、ドレン抜きや洗浄ノズルを備えた設計とし、運転中および停止時に内部洗浄が行いやすいよう工夫します。軸封部には、水分やスラリーの侵入を防止するためのシール構造が重要であり、メカニカルシールやグランドパッキン、フラッシングラインを適切に組み合わせることで、長期運転時の信頼性を確保します。

鉱山現場や化学工業における湿式集じんシステムでは、粉じんとガスを含む排気を湿式スクラバーに導入し、水と接触させることで粉じんや有害成分を吸収・捕集します。湿式送風機は、このスクラバー後段または前段に設置され、処理ガスを搬送する役割を担います。スクラバー通過後のガスは高湿度となるため、結露・腐食・スラリー堆積への対策が不可欠です。特に鉱山では、湿式除じんにより粉じんを効率的に捕集し、爆発性粉じんや超微粒子を安全に処理できるため、乾式集じんと組み合わせたハイブリッドシステムとして採用されるケースも増えています。

運転と保守の面では、湿式送風機は乾式送風機以上に定期点検と洗浄が重要です。水滴やスラリーが羽根車に付着すると、アンバランスによる振動増加や効率低下を招くため、運転データや振動値の変化を監視し、必要に応じて内部洗浄を実施します。ケーシングや配管に設けたドレンラインの詰まりも、液溜まりや腐食の原因となるため、定期的な確認が必要です。また、腐食や摩耗の進行状況を把握し、ライニングや部品交換のタイミングを計画的に管理することが、長期安定運転に直結します。インバータ制御や圧力・流量センサを組み合わせた湿式送風機システムを導入すれば、処理負荷の変動に応じた最適運転とエネルギー削減が可能になり、鉱山および化学・冶金産業における湿式除じん・ガス処理の信頼性と効率が大きく向上します。

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