冶金業界専用の遠心ファンは、主に金属精錬、集塵、煙ガス搬送プロセスで使用され、大風量、高圧力、高温耐性、耐摩耗性を備えています。ファンは精錬炉の排煙、集塵システムおよび含塵ガスの搬送を効果的に処理し、換気集塵効率を大幅に向上させます。製品は高強度の素材と最適化された設計を採用しており、長時間の高負荷作業下での安全で安定した運転を保証し、冶金生産プロセスにおける重要な動力設備です。
一、製品概要
9-19高圧遠心送風機は、冶金業における金属溶解・精錬、集じん、排ガス搬送などの各種プロセスで使用される重要な補機設備です。高圧力・大風量・耐高温・耐摩耗といった特性を備えており、溶解炉・精錬炉の送風、集じんシステム、排ガス搬送など、冶金工程全体の通風・搬送要求に効率よく対応します。
二、性能上の特長
高圧・大風量
冶金工場内の多様な通風条件に対応できる性能範囲を持ち、高い全圧と大きな風量を両立させており、各種プロセスの要求に柔軟に適合します。
耐摩耗・耐高温性
含じんガスや高温排ガスなど厳しい運転条件に適した構造・材質を採用しており、長時間運転においても耐摩耗性と耐熱性を発揮します。
安定した運転
振動が小さく、運転騒音も比較的低く抑えられており、連続操業を前提とする冶金プロセスにおいて安定した運転が可能です。
保守性に優れた構造
構造が合理的で点検・整備が行いやすく、耐久性と信頼性が高いため、保守作業の負担軽減に寄与します。
三、代表的な用途
冶金金属溶解用遠心送風機
金属溶解炉および精錬炉に対する送風・加圧用として使用します。
冶金集じん用遠心送風機
冶金プロセスで発生する含じんガスを集じん装置に導くための送風源として用いられ、各種冶金用集じん機と組み合わせて排ガスの浄化に使用します。
溶解・精錬排ガス搬送用遠心送風機
溶解・精錬工程で発生する高温ガスや粉じんを含む混合ガスの搬送・排出に用いられ、煙道および処理設備への安定供給を行います。
四、主要仕様(代表例)
型式 | 風量 (m³/h) | 全圧 (Pa) | 回転速度 (r/min) | 出力 (kW) | 効率 (%) | 吐出口径 (mm) |
9-19 No.4A | 3000–7500 | 2000–4500 | 2900 | 1.5–7.5 | 75–82 | 400 |
9-19 No.6C | 5000–12000 | 3000–6000 | 2900 | 3–15 | 78–85 | 600 |
9-19 No.8D | 8000–20000 | 4000–8000 | 2900 | 5.5–30 | 80–88 | 800 |
五、選定および据付上の注意事項
高温かつ摩耗性の強い運転条件に対しては、耐摩耗・耐熱性に優れた材質・仕様を選定すること。
送風機の吸込側および吐出側通路はできるだけ直線的で滑らかな流れとなるよう配慮し、余分な圧力損失を避けること。
据付基礎は堅固に施工し、振動が生産設備や周辺構造物に伝達しないようにすること。
インペラおよび軸受の定期点検・保守を行い、スケールや粉じんの付着、潤滑不良による過熱などを防止し、長期安定運転を維持すること。