本稿では、軸流ファンの性能試験の標準的な方法および現場検収基準について整理しました。流量、風圧、効率、出力、騒音レベルといった主要指標の試験プロセスと誤差限界を含め、技術者やユーザーが正確かつ適法な検収ポイントを理解し、換気システムの信頼性の高い運用を保証するための内容です。
I. パフォーマンステスト基準の概要
国家標準
GB/T 2611-2001「通風機 ブレードタイプ通風機性能試験方法」;
GB/T 12529-2018「通風設備現場測定規程」。
国際標準
ISO 5801「Industrial fans — Performance testing using standardized airways」;
AMCA 210「Laboratory Methods of Testing Fans for Certified Aerodynamic Performance Ratings」。
II. 重要なテスト指標と方法
指標 | テスト方法 | 誤差限界 |
風量 | 差圧法(ピトー管+オリフィス板)、風量計測 | ±5% |
全圧 | 静圧と動圧の合成法、ネットワーク測定点配置 | ±5% |
効率 | 風量と全圧の計算、電動機出力の測定を組み合わせ | ±10% |
出力 | 電力分析装置で電動機の入力出力を測定 | ±2% |
騒音レベル | A特性騒音計、ISO 3744均等面法に基づく | ±1.5 dB |
流量と圧力差の測定点配置:ファンの吸入部、排出部に ≥ 3 つの測定点を設け、平均値を取得。
環境条件:温度 0–40 ℃、圧力 84–106 kPa、湿度 ≤ 90%。
III. 現場検収基準
試験前の準備
管路閉鎖、バルブ全開または設計状態;
校正された有効期限の計器を使用。
検収プロセス
1. ファンの無負荷運転 5 min、振動と騒音を確認;
2. 段階的に設計工況まで負荷を増やし、風量、風圧、出力を測定;
3. 各測定点のデータを記録し、効率やユニット性能の偏差を計算;
4. 騒音レベルのテスト:ファン運転状況で測定点 ≥ 4 つ設定し、平均値を算出。
合格判定
全てのテスト指標は標準誤差範囲内でなければならない;
振動値 < 4.5 mm/s(ISO 10816-3);
ユニット性能の総合偏差 ≤ ±7%。
IV. データ分析とレポート
試験報告書内容
ファンの型番、工況点、環境パラメータ、器具の型番と校正証明;
元のテストデータおよび処理結果表;
性能曲線の比較(実測 vs. 設計);
異常処理
測定された風量または効率が低い場合、配管の漏れやファンの調整バルブの状況を確認;
騒音または振動が基準を超えた場合、動平衡再測定と基礎強化が必要。
V. 注意事項と提案
測定点の配置は均等に:局所的な乱れが測定精度に影響しないように;
現場の干渉制御:通風口近くの人の動きや他の装置の騒音を減らす;
定期的な計器の校正:長期間のテスト結果の比較を保証する;
プロセス全体の記録を残す:試験ログ、写真、校正証明書をすべてアーカイブ。